文部科学大臣杯
全国青年弁論大会
半世紀を超える 若者の弁論の歴史は
過去から未来へ 脈々と受け継がれます
ごあいさつ
今年の元日は、マグニチュード7.6の激震が襲い、突然多くの命が失われ、正月のだんらんと平和な日常が奪われてしまいました。更に9月、お彼岸の準備をしている最中、100年に1度と云われる豪雨に能登地区が襲われました。大震災の復旧作業がやっと軌道に乗った矢先に、同じ年に2度の大災害に見舞われるとは、私はテレビの画面に釘付けとなり、あまりの被害の酷さに言葉を失いました。悲しすぎます。心が折れてしまいます。尊い命を奪われた皆様にはご冥福をお祈り申し上げますと共に、被害に遭われた大勢の皆様にお見舞いを申し上げます。生活再建は振出しになりましたが、支援の輪が広がりを見せています。明日を信じて頑張っていただきますようお願い申し上げます。被害の生々しい爪痕が残る中、伝統に輝く第69回文部科学大臣杯 全国青年弁論大会が「加賀百万石の都」金沢市に於いて、文部科学省・石川県・金沢市をはじめ諸団体と弁論を愛する皆様のご理解とご支援を賜り、開催出来ます事はこの上ない歓びであり、お地元の皆様の奮闘に感涙を禁じ得ません。洵に有難く厚くお礼申し上げます。そして全国から選ばれた40名の弁士が、生きる勇気と明日への希望を届けてくれます。
この文部科学大臣杯 全国青年弁論大会が石川県で最初に開催されたのは、昭和43年(1968年)に七尾市立山王小学校開催された第13回大会です。私事で恐縮ですが私もこの大会に初出場しております。この大会は第11回大会で文部大臣杯(当時)を獲得された山河隆史先生を中心に、石川県内と全国の弁論を愛する皆様のご尽力で、大成功を収めた伝説の大会です。文部大臣杯獲得者は石川県の中山修先生(定時制高校教諭)です。山河先生に次ぐ二人目の最優秀者であり、この時から石川県は長崎県の11名に次ぐ10名の大臣杯獲得者を輩出し、大臣杯を逃しても必ず上位入賞を果たし、輝かしい実績を積み上げてこられました。石川県イコール弁論県と称されており、心からの敬意と感謝を申し上げます。そこで弁士の皆さんにお願いがあります。皆さんは弁論日本一を目指す資格を持った選ばれた皆さんです。石川県の弁論を愛する皆さんは、困難を乗り越えて何としても開催したいと、歯を食いしばって頑張り、やっと開催にこぎ着けました。その涙ぐましいご努力に、弁士の皆さんは感謝しながら、誇りをもって最高のパフォーマンスを示してください。魂の訴えを期待しております。
最後に、第69回大会を開催するにあたり文部科学省・石川県・金沢市・高文連弁論専門部会をはじめ諸団体と弁論を愛する皆様、特に石川県の皆様の逞しさのお蔭で厳しい状況を乗り越えて来られました。ご理解とご支援を賜り、感激これに優ものはありません。深く感謝申し上げます。洵に有難うございます。